moya4雑記

興味を持ったことならなんでもありです。

自分だけのバックライト搭載GBAを作ってみた

こんにちは。moya4です。

今回も楽しくてノリノリで書いてたらめっちゃ長い記事になりました。

 

突然ですがゲームのドット絵ではスーファミやらゲームボーイアドバンスあたりのカラフルになってきたやつが好きです。

スーファミは最近ニンテンドークラシックミニ化しましたね。

僕は買いませんでしたが、収録タイトルは名作だらけです。カービィボウルも入れろや

 

しかし、ゲームボーイアドバンス(以下GBA)はもともと携帯ゲームだし、ゲームボーイ(GB)とゲームボーイカラー(GBC)が控えているせいで、再販売やリメイクには期待できそうもありません。

なので自分で遊びたかったら、基本的には当時からある昔のGBAシリーズ本体を買うしかないのですが、単にGBAソフトを遊ぶだけなら選択肢は意外と多いです。

  1. 初代GBA
  2. GBA SP
  3. DS
  4. ゲームボーイミクロ(GBM)
  5. DSLite

それぞれの特徴も見てみます。

1.初代GBA

・画面が暗い(フロント・バックライト無し)

・横長で持ちやすい

・乾電池式

・GB、GBCのゲームも遊べる

2.GBASP

・フロントライト搭載(海外版はバックライト)

・折りたためてコンパクトだが、そのぶんボタンが押しにくい

・充電式

・イヤホン端子が無い(充電用端子から変換が必要)

・GB、GBCのゲームも遊べる

3.初代DS

・バックライト搭載

・2画面あるので無駄にでかい、重い

・充電式

・通信できない

・GB、GBCのゲームは遊べない

4.GBM

・バックライト搭載

・とにかく小さい、その分ボタンがry

・充電式

・GB、GBCのゲームは遊べない

5.DSLite

・バックライト搭載(初代より明るい)

GBAには2画面不要、初代DSよりは軽い

GBAのカセットを刺すと本体からはみ出る

・充電式

・通信できない

・GB、GBCのゲームは遊べない

 

ちなみにネットや店舗などでの入手しやすさは

初代DS≧DSLite>初代GBAGBASP>>>GBM

くらいだと思います。(個人の感想)

中でもGBMは状態がいいものだと本体のみで1万超えたり普通にします。限定カラーとかはもっととんでもないです。

 

さて、上記の5つからどれか1つだけ選ぶとしたらどうするでしょう。

まず初代DSはDSLiteのほぼ下位互換なので脱落します(ファンの人ごめんなさい)。

有力な候補としてあがってくるのは、画面にライトがあってそこそこ入手しやすいGBASPDSliteです。

しかし自分のように3DSを持っている人だと、DSのソフトはそっちで遊べるけどGB、GBCのソフトはDSliteでは遊べない。

となるとGBASPが最有力になってくるのですが、大人の手だとSPのコンパクトなボディを両手で持つと少し窮屈です。また、充電式は便利とはいえバッテリーは専用のものですし、普通の3.5mmイヤホンを使うには充電用の端子から3.5mmに変換するケーブルが別途必要になります。

じゃあ一体どうすればいいんだ…。初代GBAの画面にライトさえ付いていればいいのに…あ

じゃあ付ければいいじゃん。

 

初代GBAなら単3電池で動くからバッテリー故障の心配ないし、手になじむ形で操作性もいいしGBもGBCのソフトも遊べる。これにバックライトが付いたら最強なのでは?せっかくだし外装ごと取っ換えてオリジナルのボディカラーにすればもっと最強なのでは?

一度考えだすと止まらなくなったので、電子工作とかはド素人だったのですがGBAカスタムの世界に足を踏み入れることにしました。

(前置き終わり)

 


 

さて本題に入ります。

初回の作業時に写真をかなり取り忘れてしまったので、解説中の写真で本体の色があっちこっちしていますがご了承ください。

改造する本体を手に入れる

一番初めにやるべきことです。ハードオフなど中古ショップに行くもよし、メルカリやヤフオクで買うもよし。僕の場合、近所の中古屋はどこも相場以上の高値だったので、メルカリで2000円程のものを購入しました。あんまりこれ以上安いのを買って動かなかったら改造以前の問題になってしまうので。

本体を手に入れたら、基盤のタイプをまずは確かめましょう。タイプによってバックライト化に使う部品が違います。

GBAの基盤は大きく分けて2種類あり、液晶と基盤を接続する部分のピンの数が異なります。基盤の種類を確かめるには、裏側の電池蓋を開けたところから見える基盤に書かれた数字を見ます。

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写真だと03 4-1となっていますね。この数字の一番左の桁が0なら40ピンタイプ1なら32ピンタイプになっているそうです。僕が持っている2台はどちらも40ピンタイプでした。

 

バックライトや外装などの部品を手に入れる

基盤のタイプが分かったので、バックライト液晶と交換用の外装を購入します。外装は基盤のタイプに関係なく共通なので先に購入しておいてもいいのですが、海外からの送料を考えると一緒に買った方がお得だと思います。

GBAの外装や液晶を購入できるサイトはいくつかありますが、自分はAliexpressを使いました。理由は安いからです。(本体を買う時の発言と矛盾している)

Aliexpressでの商品購入方法については各自で検索をお願いします。

 

・40ピンへの変換プラグ付きバックライト液晶

・交換用外装(ホワイト)

・交換用ボタン(クリアグリーン)

・ガラス製スクリーンカバー

・ボタン用シリコンパーツ

以上のものを購入。同じ販売者から買ったおかげか、全部まとめて1つの箱に入って届きました。注文から到着まではだいたい2週間くらい。

梱包は簡易的で箱は小さかったです。ここはAmazonさんにも見習ってほしい。

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 何故か頼んでもいないボタン一式(レッド)が入ってました。ありがたく頂戴します

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いざ分解

いよいよ分解して作業をしていくのですが、普通のドライバーのほか一般家庭には無い工具をいくつか使います。

・Y字ドライバー(先端サイズ1.6mm程度)

モデラーズナイフ(プラモ用)

・はんだごて(先が細いもの)

・(接点洗浄剤)

接点洗浄剤はバックライト化自体には必要ありませんが、一部ボタンの効きが悪くなっているのを治すためにAmazonで購入しました。丁寧な梱包のでかい段ボールで届きました。

それでは分解していきます。

本体の裏側に6つのY字ネジと、電池蓋内に1つの+ネジがあります。

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ネジを全部外したら、本体裏側の外装をそのまま持ち上げて外します。ネジを紛失しないように注意です。

基盤とご対面できたら、今度は液晶と基盤の接続を外します。

灰色の部品で液晶からのケーブルが固定されているので、まずは灰色の部分をドライバーとかで写真手前側にグッと引っ張ります。

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固定パーツを2か所とも動かすと、金色のケーブルを基盤から抜くことができるようになります。

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ケーブルを抜いたら基盤全体を外装から外していきます。

2か所の+ネジを外して基盤を持ちあげましょう。

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基盤のリフレッシュ

ここは必ずしも必要な工程ではありませんが、START/SELECTボタンの反応が悪かったので分解ついでに基盤を掃除しました。

外して裏返した基盤と本体前面側の外装です。液晶の裏側にはスポンジが付いています。

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ボタンの反応の悪さは、ボタン側のゴムについてる黒いやつと基盤の金色部分との接触の悪さが原因の場合がほとんどです。ボタン側にホコリがたまっていたら、ゴムパーツを外して適当に取り除きます。

次に、基盤の各ボタンに対応している部分を接点洗浄剤と綿棒でゴシゴシ擦って綺麗にします。

綺麗にしたら、さらに電気の伝導性をよくするため、鉛筆で基盤側を擦ります。

金属部分の表面を研磨できるのに加えて芯に含まれる炭素が接点復活剤の役割を果たしてくれるようです(受け売り)。

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バックライトを取り付ける

いよいよメインであるバックライト液晶を取り付けます。

今回は外装ごと新しくするので省きますが、外装を取り換えずに使う場合はまず元々ついている暗い液晶を外しましょう。手で取れるくらい弱い接着です。

早速液晶を外装にはめ込んでいきたいのですが、元の液晶よりもバックライト液晶は面積・厚さともに大きめです。なのでそのままだと外装の画面部分に綺麗にはまらず浮いてしまうため、基盤を戻して外装を閉じることができません。

液晶を小さくするのは無理なので、外装を削って液晶が収まるようにしていきます。

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とりあえず液晶を乗せてみて、削らず残す部分を油性ペンで塗ってマーキング。

あとはモデラーズナイフでひたすら平らにします。とにかくスペースを確保するために、画面右や下の微妙な細長い出っ張りも全部削ります。ペンで塗ったところまで削りすぎないようにくれぐれも注意。

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ぴったりはまるようになればOK。

組みなおす

液晶が外装にはまるようになったら、液晶のケーブルを40ピンに変換するケーブルに繋いで、基盤に接続します。基盤を再び固定するので、ボタンなどを独自のものに変える場合はここで変えておきましょう。

バックライト液晶のケーブルは画面下側から伸びていて、そのまま上側まで持っていくと長さが余ってしまい、外装を閉じるときに邪魔になってしまいます。

なので、丁度いい感じに基盤に接続できるように途中で折り曲げて長さを調節してあげます。基盤を戻す作業をしやすいようにセロテープで固定しました。

基盤にケーブルを挿せたら、灰色のピンを戻してケーブルを固定して、基盤も2つの+ネジで外装に再び固定します。このとき、液晶に電気を送るための線(赤いの)を出しておくのを忘れずに。

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ここまでくればあと少しです。液晶に電源を供給するため、赤い線を基盤にはんだ付けします。上の写真はすでに付けた後ですが、繋ぐ場所はDA1の左上です。

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はんだごてを使ったのが数年ぶりだったのでここが一番苦戦しましたw

あとは外装を戻してネジを締めれば作業完了…なのですが、液晶やケーブルぶんの厚みが増したせいで、元通り綺麗に閉じられないことがあります。

電池を入れるところの裏側にある謎の出っ張りを削っておきましょう。ここを削ってやっとギリギリ収まるくらいになります。

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LRなどのボタンも元の位置に戻したら外装を閉じましょう。

ネジを締める前に電池を入れて液晶が付くかどうかを確かめるといいと思います。

バックライト液晶への通電が確認出来たら7本全てのネジを締めて、作業完了です。

お疲れ様でした。

 


 

 完成したものがこちらです。スクリーンカバーは傷がつきにくいようにガラス製のものにしています。

イメージ通りの出来で非常に満足です。液晶の発色は持っているGBMよりも鮮やかに見えます。

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かかった費用は本体2000円、Aliexpressで購入したパーツが5500円、Amazonで購入した工具類が2000円ほどで計10000円弱になりました。

初めてなのでちょっと高くついてしまいましたが、余った部品や工具はこれからも使えるので、次回以降はもっとコストを抑えられそうです。

本体も、ボタンや電源の接触不良によるジャンク品なら直せることもわかったのでもっと安く買えます。解説の写真に使ってたミルキーブルーの本体は1000円以下で手に入れたものです。ジャンク扱いでしたが実際の動作には何の問題もありませんでした。美味しい。

これを改造するための部品も購入済みで、現在到着待ちの状態です。

カスタマイズ完了したら簡単に写真をまとめて記事化しようと思います。

 

 

バックライト化に関して、以下のブログを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

初代ゲームボーイアドバンスにバックライト液晶を実装する(40ピン編) - 酢ろぐ!

Gameboy Advance バックライト化 【改造参考】 - とんちき録

こちらの動画も参考になります。英語が分からなくても記事と並行してみれば大丈夫なはず。


Game Boy Advance Backlit Screen Mod

 

自分で手間をかけてカスタムしたゲーム機には愛着が湧きます。

興味を持った方は是非チャレンジしてみてはどうでしょう。

 

それではこのあたりで。

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※画像はもちろんジョークです